“世代を越えて受け継ぐこと” michino Paris × Miho Kawahito コラボレーションバッグ Parais Royal
michino Paris × Miho Kawahito
コラボレーションバッグ
Parais Royal -パレロワイヤル-
“世代を越えて受け継ぐこと”
SEVEN TEN by MIHO KAWAHITO ディレクター 川人未帆とmichino Parisによるこの度のコラボレーションでは、“世代を越えて受け継ぐこと” をコンセプトとした、ストーリー性のあるバッグ Parais Royal-パレ・ロワイヤル-を発表します。共に紡いできた思い出や、大切なエピソードをバッグに託して子供や孫に受け継いで頂きたい…そんな想いを込めています。
トレンドに左右されないオーセンティックなデザイン、時代を越える質の高さに加え、シーンを選ばない汎用性の高さと機能性を追及した今回のコレクションは、忙しくも洗練された女性たちの日常に寄り添ってくれるはず。
今回のBEHIND710では、コラボ作品に込められた想い、デザインから素材に至るまでの細かなこだわりについて、ミチノ・パリ デザイナー Yasu Michino、ブランドディレクター 川人未帆が語ります。
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【michino Paris(ミチノ・パリ)】
2014年設立。ジバンシイ、カルティエ、デルヴォーなどフランスのトップメゾンで長年活躍してきたYasu Michinoがデザイナーを務める、バッグを主軸としたレザーグッズブランド。
パリでのデザインプロセス、イタリアの工房での卓越したクラフツマンシップを経て生み出されるミチノのバッグは、移り変わるトレンドよりも独自のスタイルを重視し、質の高い素材が生み出す上品なシルエットを特長としています。
日常に寄り添いながらもパリジャンらしいエッジを効かせたデザインは、ミチノならではといえるでしょう。
■今のライフステージだからこそ見えてきたパーフェクトなバッグとは
ブランドディレクターを務める傍ら、一児の母としても奮闘する川人。今回第二子を妊娠し、6歳の長女との日々をふと思い返したときに、バッグを作るというアイデアが浮かんだのだといいます。
「娘が小さいころ、大きな荷物を入れるママバッグの他に、スマホや財布などの小物を入れて持ち歩ける便利なミニバッグの必要性を感じていました。丈夫で機能的なのはもちろんのこと、子育て中でもオシャレで気分が上がるものを身に付けていたい。ところが、なかなかピッタリのものが無かったんです。(川人)」
ママの持つバッグとなると、機能性に寄りすぎたりカジュアルなものが多く、オシャレなブランドのバッグとなると、容量が不十分だったり繊細すぎてデイリー使いに向いていなかったり。機能性とオシャレを両立するパーフェクトなバッグがあったなら…。今回のバッグのアイデアは、そんな川人自身のライフステージの変化から生まれたのです。
■ ”受け継いでいく” ということへの想い
セブンテンのアイテムには、袖を通すごとにまるで幼い頃の甘い記憶が蘇ってくるような、どことなくノスタルジックな香りが漂っています。それは、”3世代に受け継いでいける洋服づくり” というコンセプトが根底に流れているからだといえるでしょう。
「洋服づくりには、幼い頃に祖父母や親から得たテイストや、一緒に見た風景、感じたことなどが下地になっていることが多いですね。お洋服を着ることで、あの頃の思い出や感覚が蘇ってくるような、どこか懐かしさを感じるものを作ることが多いです。
また、自分が子供の頃祖父に買ってもらったコートやマフラーを、今では娘が使っています。オーセンティックで上質なものというのは、時代を経ても色褪せない魅力がありますよね。親から子、孫へと受け継いでいく感覚があるというのは幸せなこと。そんな幸せなストーリーを、今度はバッグの形で実現できれば素敵だなと思ったんです。(川人)」
単にものを入れて自分を飾るためだけのものと捉えるのではなく、バッグにこういったストーリー性を持たせられれば、より愛着の湧く一点ものとなるに違いありません。また、バッグを使うことで、そこに込められた想いを繋いでいくことも大切なのではないでしょうか。
■ミチノ・パリのバッグ
子供が小さい頃はママのバッグとしてオシャレに使えて、子供が大きくなったらそれを譲れるようなもの、思い出ごと世代を越えて受け継いでいけるものとはどのようなバッグなのでしょうか。
「世代を越えて持つことができるオーセンティックなデザインに加え、成人式や卒業式、お宮参りなど和装のシーンも想定したエレガントなテイスト、長く使える質の高さやデイリーにもオケージョンにも使える汎用性と機能性の高さ…これらを考えた時、真っ先に思い浮かんだのがミチノさんのバッグでした。(川人)」
ミチノ・パリがブランドの理念として掲げるものの一つには、トレンドに左右されない ”上質な美しさと機能性” があります。時代を経ても持ち続けられるだけの品質と普遍性、パリジャン的な上品さ(エレガンス)、そして日本の “用の美“ にヒントを得た汎用性と機能性。これらが欠けることなく表現されているのがミチノ・パリの魅力だといえるでしょう。
こうして、川人のアイデアとミチノ・パリのスタイルがマッチした唯一無二のコラボが実現したのです。
■ミチノ・パリ デザイナー Yasu Michinoの考え方
ミチノ・パリのデザイナーであるヤス・ミチノ自身も、今回のコラボに当たって共感する考えがあるといいます。
「”受け継いでいく” ということに関して、僕自身は親から、モノというより考え方を受け継いだと思っています。ファッションに関していえば、母は、ブランドのネームバリューや価格で良し悪しを判断するのではなく、自分に合ったものであるかどうかで判断するという基準を教えてくれました。
セブンテンもミチノも、この世界観を好きだ、合っている!と思ってくれるお客様にこそ買ってもらいたいという思いが強いですよね。こういった意味でも、今回の ”受け継ぐ” というコンセプトには、まさに僕が親から ”受け継いだ” 考え方がスッと馴染みました。(ヤス)」
とりわけ、これまで名だたるラグジュアリーメゾンで様々なバッグを手掛けてきたヤスには、時代を越えて長く使えるバッグという点に独自の捉え方が存在します。
「長く使えるバッグであるためには、ただ素敵なバッグというだけではなく、なぜそのデザインなのか、なぜその素材なのかという点に、しっかりとした理由が必要です。(こういうシーンで使いたいから、とか、小物をストレスなく出し入れしたいからetc..)しっかりとした理由があるということは、長く使いたいという必要性に繋がるのです。単にオシャレなだけのバッグであれば、じきに飽きて使わなくなってしまうでしょう。
また、子供ながらに良質なものに触れる、本物を知っておくことは大事だと思うんです。バッグであれば、良い革というのはこういうものだという感覚を養うことができますし、今回のバッグを通して、子供にも、上質なもの、大切なものを受け継いでいるのだという感覚を受け取ってもらえれば嬉しいですね(ヤス)」
では、これまで述べてきた両者のアイデアや考え、そしてコラボのコンセプトである ”受け継いでいくこと” というキーワードは、具体的にバッグの形にどのように活かされているのでしょうか。デザイン面、そして素材やカラーバリエーションの面で、こだわったポイントについて迫ります。
■デザインについて
~宝箱をイメージして~
「”受け継いでいく” というコンセプトを考えたときに思い浮かんだのが、大事な物をしまっておく宝箱でした。宝箱を渡すことで、バッグに詰まった大切な思い出ごと引き継いでゆくイメージです。それに、宝箱っていつの時代も変わらないオーセンティックさがありながら、子供心をくすぐりますよね。そこで、ボックス型のフォルムに蝶番を付け、鍵をイメージした小ぶりなつまみをあしらって宝箱らしさを表現しました。(ヤス・川人)」
~メタルパーツへのこだわり~
「ママだって、活動的でカジュアルなばかりでなく、上品で洗練された雰囲気を纏いたいもの。そこで、ボディーのクラシックなカラー、メタルパーツの使い方などで、ミチノの得意とするエレガンス(上品さ)を表現しています。
とりわけメタルパーツは重要で、シルバーですとややライトでクールな印象になります。そこで、温かみや品の良さ、クラシックな印象を出すためゴールド系に。また、メタルが多いとハードな印象になるので、絶妙な分量にこだわり、上品な煌めきを持たせています。(ヤス)」
~曲線を使った表現~
「ボックス型にする場合、どうしてもカチッとしたハンサムなイメージになってしまいます。ですが、今回はママや子供が持つということも想定して、優しい印象にしたいと思いました。そこで、正面や側面の縁を絶妙な角度の曲線にデザインすることで、柔らかさを持たせています。宝箱のボックス感を残しながら、優しさやフェミニンな雰囲気を出しました。(ヤス)」
~計算された構造とサイズ感~
「いくら見た目やコンセプトが素敵でも、使いにくかったり、すぐに劣化してしまうようでは長く使うことはできません。 そこで、見た目やストーリー性だけでなく、バッグの本来的な目的である、荷物を出し入れする際の機能性には徹底的にこだわりました。(川人)」
「子供の可愛い瞬間を写真に収めたい時などにスマホやカメラをすぐ取り出したい、手がふさがりがちな場面でも財布や鍵をさっと取り出したいなど、物の出し入れがしやすい構造と、見た目は小ぶりでエレガントだけれど、必要なものがちゃんと入るサイズ感を、実体験をもとに計算しました。(ヤス・川人)」
「この見た目で300MLのペットボトルまで入るのには感動しますし、蝶番を付けたことでフラップの部分がパカッと全開するので、上部がかぶさってきて物を取り出しにくいというストレスもありません。(川人)」
~取り換え可能なストラップ~
「また、劣化しやすい取手とショルダーストラップには、あえて取り外しのしやすいギボシを使い、長年の間に劣化した場合はパーツのみの付け替えが可能であるようにしました。これも長く使うことを見込んだ工夫です。また、パーツを別カラーに付け替えることでカスタム感も味わえ、よりファッションとしての楽しみ方ができるようになりました。(ヤス)」
■素材について
~重みを抑えて軽やかな印象に~
「素材についても検討を重ねたポイントです。通常、ボックス型にはかっちりとした型押しレザーやヴィンテージレザーを使用することが多いのですが、重厚感が出すぎてしまいます。そこで、あえてナチュラルな柔らかみのあるトリヨンレザーにすることで、重みを抑え、リュクスな質感の中に軽やかさを出しました。(ヤス)」
~トリヨンレザーの品質と可能性~
「使用しているトリヨンレザーは、ラグジュアリーメゾンと同じ厳選されたフランスのタンナーが手掛ける最上級の革です。特徴としては、メリハリのある質感、滑らかな手触り、均質なシボ感です。エレガントなのに程よく柔らかいためカジュアルにも表情を変えられる、汎用性の高い革。使うシーンを選ばず、例えば子供のイベントに、ちょっとしたお出掛けのお供に、式典などのオケージョンにと幅広く活躍します。
また、ボックス型に通常合わせないトリヨンレザーを組み合わせたことで、定番感を良い意味で裏切った意外性を出すことができました。改めてトリヨンレザ―の可能性を感じられたのもコラボならではです。(ヤス)」
■カラーについて
カラー展開は、世代を選ばないクラシックなカラーとして3種類。それぞれに、どのような意図があるのでしょうか。
~ブラック~
「あって欲しい定番カラーとして、やはりブラックは欠かせません。(ヤス)」
「デイリーからフォーマルまであらゆるシーンを網羅できるのはブラック。人生に欠かせないアイテムです。(川人)」
~キャメル~
「茶系も色々あるけれど、キャメルが一番上品な革の色というイメージです。(ヤス)」
「日本人の肌に馴染みが良いのがキャメルだと思います。少し控えめなカジュアル感を出すにもキャメルがピッタリでした。(川人)」
~アイボリー~
「アイボリーは、ダークトーンの洋服を着る時にパキッと目立つため、バッグの美しさが際立つのが魅力です。バッグをメインにコーディネートを組みたい時に活躍するカラーです。(ヤス)」
「コーディネートをノーブルにクラスアップできるのもアイボリーならでは。このカラーは真っ白とは違って温かみがあるので、オールシーズン持つことができます。(川人)」
■コラボを終えて
完成したバッグは、ミチノが拠点とするパリの名所から ”Parais Royal-パレ・ロワイヤル-” と名付けられました。また、同じ ”王宮” の意で、川人とヤスのファースト・コンタクトの場である東京のパレスホテルにもちなんでいます。度々親交を深めてきた2人ですが、初のコラボレーションを通じて何を感じたのでしょうか。
「自分が心から良いと思うものを作り、お客様に喜んでもらいたい。いつもそういうベクトルで仕事をしたいと思っています。今回のコラボでも、売れるもの、数字を稼げるものを作ろうという発想ではなく、これならお客様が絶対喜んでくれるよね!ワクワクしてもらえるよね!というマインドがヤスさんと同じだったので、とても気持ちよく、熱意をもって仕事ができました。(川人)」
「今すぐ何かを得たかったり、すぐに成果を出したいならトレンドを追えば良いんです。けれど、そうではなく、自分たちの作るものを長く愛してくれるお客様たちと共に年をとっていけるようなブランドでありたいと思っています。今回のコラボを通じて、改めてそれを再確認できたのも良かったです。(ヤス)」
■おわりに
セブンテン、ミチノに共通するのは、ハイブランドのように頑張って持つのではなく、気負わず心地よく身に着けられるのに、自分を一段格上げしてくれる華やかさ。一方、女性ならではの自然な柔らかさや、柄物をうまく主張しつつ世界観を作り上げている点はセブンテン特有、シンプルな中にも個性を忍び込ませ、どんな装いにも埋没せず個性やオシャレを表現できる点はミチノ特有の持ち味だといえるでしょう。
自信を持って自ら良いと思えるものを作る両者の作品には、決して独りよがりなのではなく、その根本に人を喜ばせたいという強い思いが存在します。身に着けることで高揚する気持ちを味わって欲しい、様々なライフステージで人生のプラスになって欲しい。パレ・ロワイヤルにも、そんな作り手の心が込められているのです。
宝箱に見立てた上品で遊び心のあるフォルムに思い出を詰め込んで、是非バッグと共に時を超える旅へとお出掛けください。
>>コラボレーションバッグのSTYLINGはこちらから
【ご予約期間について】
2025年1月25日(土)22時~2月3日(月)
上記の期間にて、michino Paris × Miho Kawahitoコラボレーションバッグ Parais Royal -パレロワイヤル-の予約を受け付けております。
お届け予定時期:2025年4月中旬〜5月
※数に限りがございます。上限に達した時点でご予約受付終了させていただきます。
詳細は各商品詳細ページにてご確認ください。
【DETAIL】
michinoPARIS×MIHOKAWAHITOコラボレーションバッグ“Palais Royal”
(ブラック・キャメル・アイボリー)
¥159,000 (in tax)
サイズ :縦23cm(ハンドル含む) 横20cm マチ10cm
重さ:400g(ショルダーストラップ含む)
素材:フランス産トリヨンレザートリヨンレザー100%
取材・文/藤井麻未
Instagram:@mamfuj
ブログ:元添乗員の国外逃亡旅行記